韓国エネルギー技術研究院(KIER)が、ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池で26.7%の認証効率を達成したと9月1日に報じられました。この数値はドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所の認証を受け、米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)の太陽電池タイプ別最高効率記録表にも掲載されたと伝えられています。

主な変化

今回の記録は、2025年にソウル大学・韓国科学技術研究院の共同研究チームが、同じペロブスカイト/CIGS薄膜タンデム太陽電池分野で記録した26.3%を0.4ポイント上回る数値です。

重要な数値は26.7%です。ただし、これは研究段階のセルにおける認証効率記録として捉える必要があります。

現在の状況

タンデム太陽電池は、異なる波長帯の光を吸収する太陽電池を層状に組み合わせた構造です。今回の技術では、上部にペロブスカイト、下部にCIGSを配置しています。

KIERの研究チームは、界面層の材料と工程、上部透明電極および電荷輸送層の構造を最適化し、界面損失と光学損失を低減したと説明しています。ペロブスカイト/CIGS薄膜構造は軽量で柔軟なため、建物・自動車・小型衛星など、重量や設置面積が重要となる分野での応用候補として注目されています。

一方、光州科学技術院(GIST)は8月31日、ペロブスカイト太陽電池の商用化促進協議体のキックオフ会議を開き、協力体制の構築に着手したと発表しました。協議体は、次の4つの専門分科会で運営される予定です。

  • 技術
  • 認証・標準
  • 産業化
  • 投資

GISTは、各分科会を5~7人程度で構成し、今後は産・学・研および専門機関の専門家を含む約30人規模へ拡大する計画だと明らかにしました。

影響

26.7%という記録は、ペロブスカイトとCIGSを組み合わせたタンデム太陽電池の研究性能が、従来記録から向上したことを示しています。軽量で柔軟な薄膜構造が応用候補として挙げられていることから、建物・自動車・小型衛星分野における技術動向を把握する指標となる可能性があります。

ただし、効率記録だけで商用化が完了したと判断することはできません。実際の製品適用に向けては、次の項目を追加で確認する必要があります。

  1. 大面積モジュールの生産可能性
  2. 長期耐久性
  3. 工程の再現性
  4. 経済性
  5. 認証と標準化

次に確認すべき時点

今後は、26.7%の記録がどのような測定条件と記録範囲で登録されたのか、研究セルの性能が大面積モジュールでも維持されるのか、GISTの協議体が4つの分科会を通じてどのような産業化・認証課題を具体化するのかを確認する必要があります。

確認した情報源:

  • 電子新聞、「次世代薄膜太陽電池の最高効率、エネルギー研が達成…相次ぐ記録更新で韓国の技術競争力を証明」: https://www.etnews.com/20260901000051
  • TJB、「シリコン太陽電池の限界を超えた…エネルギー研、世界最高効率を更新した秘訣とは?」: https://www.tjb.co.kr/news05/bodo/view/id/103049/version/1
  • 忠清ニュース、「エネルギー研、次世代タンデム太陽電池分野で世界最高効率を更新」: https://www.ccnnews.co.kr/news/articleView.html?idxno=414235
  • 光州科学技術院、「GIST、ペロブスカイト太陽電池の商用化促進協議体を発足」: https://ewww.gist.ac.kr/kr/html/sub06/060104.html?GotoPage=8&mode=V&no=221919
  • 電子新聞、「GIST、ペロブスカイト太陽電池の商用化促進協議体を発足…4つの分科会委員長を任命」: https://www.etnews.com/20260901000060
  • ソウル大学、「薄膜タンデム太陽電池の光発電性能で新記録を達成」: https://www.snu.ac.kr/research/highlights?bbsidx=156472&md=v

上記の情報源は2026年9月1日に確認しました。